配偶者の不倫が原因でうつ病になったら、慰謝料はいくら?

配偶者の浮気・不倫を知った方のうち、浮気・不倫が原因でストレスが溜まり、「疲れてしまった」と話す方が数多くいらっしゃいます。このような状態は、いわゆる「うつ病」や「不倫うつ」と呼ばれており、悩んでいる方も多いことでしょう。
配偶者の浮気・不倫が原因でうつ病になった場合、「慰謝料はその分増額できるのか?」「治療費は請求できるのか?」と悩まれることでしょう。結論からお伝えすると、配偶者の浮気・不倫が原因でうつ病になった場合、慰謝料を増額できる可能性があります。
この記事では、「うつ病」や「不倫うつ」でお悩みの方に向けて、慰謝料の相場や増額に必要な証拠(診断書など)など、弁護士としての経験から、今のあなたにできることをアドバイスさせていただきたいと思います。お悩み解消の一助となれば幸いです。
目次
この記事を読んでわかること
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浮気・不倫の慰謝料の相場とうつ病による増額の可能性
浮気・不倫の慰謝料相場は、数十万円から200万円となることが一般的です。配偶者の浮気・不倫が原因で「うつ病」になった場合には、慰謝料を増額できる可能性があります。
浮気・不倫の慰謝料の相場
浮気・不倫の慰謝料には相場があります。
具体的には、離婚や別居の有無によって変わってきます。
| 離婚や別居の有無 | 慰謝料の相場 |
|---|---|
| 浮気・不倫をされたあとも、結婚関係を続けていく場合 | 数十万円~100万円 |
| 浮気・不倫が原因で離婚や別居をすることとなった場合 | 100万円~200万円 |
※特に悪質な不倫の場合には、300万円になることもあります。
配偶者の浮気・不倫が原因で”うつ状態”になっている方のなかには、家を出るという選択をする方もいらっしゃいます。この場合、ご夫婦が別居せざるを得なくなってしまったのは浮気・不倫が原因で、夫婦の生活スタイルが壊されてしまったと評価されるので、慰謝料の相場が100万円~200万円となることがあります。
うつ病と診断された…慰謝料は増額できる?
配偶者の浮気・不倫が原因でうつ病になってしまった場合、慰謝料を増額できる可能性があります。
なぜなら、配偶者の浮気・不倫が原因となって、病院へ通わざるを得ないほどの精神的負担を受けたということができるからです。つまり、浮気・不倫によって精神的苦痛を受けたので、「浮気・不倫の慰謝料」として慰謝料を増額できる可能性があるということです。
ただし、うつ病を理由に慰謝料を増額したい場合には、医師に”うつ病”であることの診断書を書いてもらいましょう。
というのも過去の裁判において、「浮気・不倫が原因となって不眠などの体調不良が続いている」というお話を本人が裁判官に申告したにもかかわらず、医師の正式な診断がないことを理由に、慰謝料を増額する理由になると認められなかったケースがあるからです。
配偶者の浮気・不倫が原因でうつ病に|治療費は請求できる?
配偶者の不倫が原因で精神的にショックを受け、それが悪化して病院へ通うこととなった場合、過去の裁判例を見ると、治療費の支払いが認められたことがあります。
慰謝料とは別に治療費の支払いが認められた事案
「原告の心療内科への通院が、…不貞を知ったことによることは明らかであるから…治療費…を原告に対し賠償すべき義務を負う…」
(東京地判平成28年2月1日)
しかし、医師が判断した”うつ病”という診断結果が、法律上、不倫によって引き起こされたと認められない限り、慰謝料とは別に治療費を支払ってもらうことはできません。
慰謝料とは別に治療費の支払いが認められなかった事案
「…一方配偶者の不貞…により他方配偶者が精神的衝撃を受けたとしても、それを原因としてうつ病に罹患するのが通常であるとはいえないから、…治療費…が…不貞…との間に相当因果関係がある損害とは認められない」
(東京地判平成28年11月8日)
「…原告のうつ病等の症状が被告の不法行為に起因するということはできず、治療費…との間に相当因果関係があるとは認められない。」
(東京地判平成29年9月26日)
裁判例を見てみると、「配偶者の不倫が原因で“うつ病”になった」という証明は、そう簡単ではないため、慰謝料とは別に治療費を支払ってもらうことは、難しいのが実情といえます。
うつ病で仕事を休んだことで減った収入(休業損害)は請求できる?
浮気・不倫が原因でうつ病となり休まざるを得なかったことが証明できた場合には、その減った分の収入など(休業損害)を配偶者や不倫相手に請求できる可能性があります。
ただし、うつ病の治療費を請求するときと同じく、不倫が原因でうつ病となり、仕事を休まざるを得なかったことを証明することが難しいというハードルがあります。
配偶者の浮気・不倫が原因で引き起こされる“うつ”とは?その対処法
旦那さんや奥さんの不倫を知ってから、精神的に疲れてしまうことが増える「不倫うつ」。
浮気・不倫によるうつ病の特徴やその場合の対処法について知っておきましょう。
浮気・不倫によるうつ病の特徴
弁護士として日ごろ、浮気や不倫のご相談を受けている経験から、浮気・不倫による“うつ状態”の方には、以下のような特徴があるように感じます。
【浮気・不倫によるうつの特徴】
もし、旦那さんや奥さんの浮気・不倫を知ったあとに、このような特徴が表れてきたら、軽く考えず、すぐに何らかの対応をする必要があります。
浮気・不倫から生じる“うつ”の対処法は?
「自分は”うつ“になんかならない!」と思う方もいらっしゃるかと思います。しかし、配偶者による裏切りの事実は、計り知れないショックをもたらすことが多く、また日常生活への影響も大きいことから、今後の生活などにたくさんの不安があることでしょう。
そこで、以下の点を意識すると、ご自身が”うつ状態“になってしまうことを予防できるかもしれません。
【”うつ”を予防するための対処法の例】
- 生活リズムを整える
- 散歩や軽い運動をする
- 身近なご友人や家族に悩みを話す
- お風呂で湯船につかる時間を増やす
- 一日のできごとを紙に書き出す
さらに、配偶者の不倫が発覚し、前向きになれないという方には、慰謝料請求をして気持ちを一段落させるというのも一つの選択肢です。実際に、慰謝料請求をして、自分のなかで不倫問題にちゃんとした決着をつけることができ、気持ちに整理がついたという方は多くいらっしゃいます。
配偶者の浮気・不倫が原因でうつ病に|慰謝料請求をするには?
配偶者の浮気・不倫で慰謝料を請求するためには、事前に証拠を集めるなどの準備を整えることが重要です。具体的には、うつ病の診断書や浮気・不倫の証拠を確保する必要があります。
うつ病の診断書を書いてもらう
まずは、心療内科や精神科を早めに受診し、医師に”うつ病”などの診断書を書いてもらいましょう。
浮気・不倫発覚から受診までに期間が空いてしまうと、「浮気・不倫が原因でうつ病になった」という因果関係を証明することが難しくなってしまいます。
その際、単なる病名だけでなく『配偶者の不貞行為による心理的ストレスが原因と考えられる』といった、不倫との因果関係を示す一文を記載してもらうよう相談してみてもいいかもしれません。
浮気・不倫の証拠を集める
次に、ご自身で無理のない範囲で構いませんので、不倫の証拠を集めておくことも必要です。
【例】
- 肉体関係があったことがわかるLINEやSNSのやり取り
- 肉体関係があったことがわかる写真や動画
- 配偶者や不倫相手が浮気・不倫を詳細に自白した録音 など
どのように証拠を集めたらいいのかわからないという方は、下記のコラムを参考にしてみてください。
慰謝料請求をする|相手の反論を真に受けないことが大事
証拠が揃ったら、配偶者や不倫相手へ慰謝料を請求します。相手方に「慰謝料を支払ってほしい」と伝えた際、相手が開き直って「不倫されるほうにも原因がある」「不倫前から夫婦仲が悪かった」などと反論してくることは少なくありません。
しかし、これらは大抵、相手が慰謝料を支払いたくない言い訳にすぎません。真に受けて納得する必要はありませんので、相手の言い分をそのまま受け入れて、「自分が悪いんだ…」とご自身を責めないでください。
少しでも「慰謝料を請求したい」というご意思があれば、ご自身で対応してさらなるストレスを抱え込む前に、慰謝料請求は弁護士に任せることをおすすめします。
浮気・不倫でうつ病になったときに慰謝料請求を弁護士に依頼するメリット
慰謝料請求を弁護士に依頼するメリットは、大きく3つあります。
ストレスを軽減できる
不倫が原因で”うつ状態”になっている方にとって、不倫した旦那さんや奥さん、不倫相手と話をすること自体、大きなストレスだと思います。
そこで、弁護士に依頼すれば、あなたの代わりに弁護士が交渉を進めていきますので、そういったお話をするストレスや負担を軽減することができます。
適正な慰謝料を獲得できる可能性が高まる
先ほど、配偶者の不倫が原因で病院に通っていたとしても、かかった治療費を、慰謝料と別に支払ってもらうのは、法律上難しいとお伝えしました。
ですが、かかった治療費も支払ってほしいとお考えであれば、法律の専門家である弁護士に相談してみるべきです。なぜなら、弁護士は交渉のプロでもありますので、あなたがつらい思いをしたという精神的苦痛について、慰謝料金額に上乗せして請求できる可能性もあるからです。
証拠集めや慰謝料獲得の方向性についてアドバイスをしてもらえる
証拠を一人で集めるのは、難しいと話す人も多くいらっしゃいます。この場合、弁護士の力を借りてみるのも一つの方法です。
弁護士は、浮気・不倫の慰謝料請求に必要な証拠がどういうものかを熟知しており、どういう方向で慰謝料獲得の交渉をすべきか、適宜、適切なアドバイスをしてくれます。もし、何かわからないことや不安なことがあれば、弁護士に話しておくと、あとからリスクを回避できることもあります。
【まとめ】一人で悩まず「不倫うつ」の慰謝料請求なら無料相談ができるアディーレの弁護士におまかせください
「不倫うつ」の状態になって、相談しようか迷っている、とりあえず話だけ聞いてみたいという方は、一度、当事務所の無料相談を試してみませんか?
弁護士には守秘義務があり、ご相談の際に伺ったお話を外部に漏らすことはいたしませんので、安心してお話しいただけます。お電話でのご相談も受け付けておりますので、対面よりも緊張せずに、リラックスした状態で相談しやすいかと思います。
ご自身の体調を優先しながらも、「わからないことを弁護士に聞いてみよう!」くらいのお気持ちで構いませんので、お気軽にお問い合わせください。
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監修者情報

- 資格
- 弁護士
- 所属
- 第一東京弁護士会
- 出身大学
- 法政大学法学部、学習院大学法科大学院
私が弁護士を志したきっかけは、日常生活の中で時々、法的な問題に直面することがあったことです。法律というものは難解なものであると思われている側面が強いと思います。私も勉強するまでは、ちょっと近づきがたいものだと思っていました。しかし、弁護士となったからには、依頼者の方が何に悩んでいて何を求めているのかをしっかりと共有し、少しでも分かりやすく法的な問題点をご説明し、今後どのように問題解決に向けていくことが出来るのかを一緒に考えていきたいと思っております。


