浮気・不倫(不貞行為)の慰謝料の相場はいくら?裁判例や解決事例も紹介!
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パートナーの浮気・不倫による心の傷は計り知れません。「せめて正当な慰謝料で区切りをつけたい」と願うのは、当然のことです。
しかし、いざとなると「自分の場合はいくら請求できるのか」と悩まれる方も多いのではないでしょうか。
裁判上の慰謝料はおよそ数十万〜300万円程度と幅がありますが、個別の事情によって金額が左右されるケースも少なくありません。
この記事では、ケース別の相場や金額に影響するポイントを分かりやすく解説します。あなたのご状況に合った解決方法を見つけるためのヒントとして、ぜひお役立てください。
目次
このページでわかること
- 浮気・不倫の慰謝料の相場
- 浮気・不倫の慰謝料が増額する事情
- 浮気・不倫の慰謝料請求の裁判例・解決事例
浮気・不倫(不貞行為)の慰謝料の相場
裁判上の慰謝料の相場は、浮気・不倫の結果、夫婦関係がどうなったか(離婚したか、別居したかなど)によって異なります。 まずは基本的な目安を確認しましょう。
【ケース別】浮気・不倫(不貞行為)の慰謝料相場早見表
浮気・不倫の慰謝料について裁判になった場合の相場は、以下のとおりです。
| 別居や離婚をする場合 | およそ100万円~300万円 |
|---|---|
| 別居や離婚をしない場合 | およそ数十万円~100万円 |
浮気・不倫の慰謝料は、浮気・不倫をした夫(妻)とその不倫相手から受けた精神的苦痛に対して支払われるお金です。
そのため、一般的には、浮気・不倫による精神的苦痛の程度が大きいほど慰謝料が高くなる傾向があります。
自己判断は危険!慰謝料が「増額」しやすい5つのチェックリスト
浮気・不倫の慰謝料を請求する際は、まずは当事者同士で話し合い、解決できなければ裁判で金額を決めることになります。話し合いで解決する場合、裁判上の相場を参考に交渉することになりますが、合意さえあれば自由に金額を決められます。
しかし、相手方も少しでも支払いを減らそうと、「夫婦関係は破綻していた」などウソや言い訳をしてくることも少なくありません。
以下のような事情がある場合、高い慰謝料額が認められる可能性があります。まずは、あなたの状況が当てはまるかチェックしてみてください。
- 婚姻期間が長い
- 浮気・不倫期間が長い、不貞行為の回数が多い
- 相手が浮気・不倫を認めない、反省していない(悪質性が高い)
- 妊娠中や、幼い子どもがいる
- 浮気・不倫が原因でうつ病などを患った
これらは、慰謝料額を大きく左右する「増額要素」です。もしこれらに当てはまるにも関わらず、ご自身だけで交渉してしまうと、本来受け取れるはずの金額よりも低い条件で妥協してしまうリスクがあります。
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【解説】チェック項目の事情があるとなぜ「増額」されるのか?
慰謝料の金額には明確な計算式はありませんが、先ほどのチェックリストにあるような事情は、裁判でも「精神的苦痛を増大させる要因」として重視されます。なぜ金額が上がるのか、その理由を詳しく見ていきましょう。
(1)婚姻期間が長い・家族としての絆が深い
長年連れ添った夫婦ほど、裏切られた際の精神的ショックは大きいと考えられます。裁判例によれば、おおよそ15年を超える婚姻期間の場合には積み重ねてきた夫婦の信頼関係の重みが考慮され、慰謝料が増額される傾向にあります。
(2)浮気・不倫期間が長い、不貞行為の回数が多い
「出来心で一度だけ」という場合と比較して、数年間にわたり継続的に関係を持っていたり、頻繁に密会を重ねていたりした場合は、妻への背信性が高いとして増額要素になります。
裁判例からすると数ヵ月程度であれば短く、1年以上にわたる場合には長期間と判断されているようです。
(3)相手が浮気・不倫を認めない、反省していない(悪質性が高い)
浮気・不倫が発覚した後も関係を続けていたり、事実を認めず嘘をついたりした場合です。
中には、SNSなどで妻への誹謗中傷を行うといった極めて悪質なケースもあり、こうした「反省の色がない態度」は、被害感情を逆なでするものとして、増額事由になります。
(4)幼い子どもがいる・妊娠中である
未成熟の子どもがいる場合や、妻が妊娠中に夫が浮気・不倫をした場合、増額事由となり得ます。
夫婦間に幼い子どもがいる場合や、妻が妊娠中の浮気・不倫は、浮気・不倫をされた配偶者が受ける精神的苦痛が大きいと考えられているからです。
(5)浮気・不倫が原因でうつ病などを患った
浮気・不倫が発覚したショックで、うつ病や適応障害などの精神疾患を発症してしまった場合です。
「日常生活に支障をきたすほど甚大な精神的苦痛を受けた」という事実が、医師の診断書によって客観的に証明できるため、慰謝料の増額事由として考慮されます。通院の事実や診断書は、被害の深刻さを相手方に伝えるための有力な証拠となります。
浮気・不倫(不貞行為)の慰謝料の金額に関する裁判例
浮気・不倫が原因で慰謝料を請求する場合、どのようなケースでいくら獲得できるのかは、過去の裁判例が相場の目安になります。先ほどのチェックリストにあった「増額要素」が、実際の裁判でどのように判断されたかを見ていきましょう。
【150万円】離婚するが、不倫相手は夫婦関係がすでに破綻していると思っていた
妻の不倫が原因で夫婦関係が破綻し、不倫相手の男性から夫へ慰謝料150万円の支払いが認められたケースです(東京地方裁判所 平成17年7月22日判決)。
【概要】
| 婚姻期間 | 10年 |
|---|---|
| 子ども | あり |
| 不倫発覚前の夫婦関係 | 円満 |
| 不倫発覚後の夫婦関係 | 破綻(不倫が原因で別居) |
| 不倫相手との交際期間 | 約4ヵ月 |
| 不倫相手との肉体関係 | 2~10回程度 |
| その他の事情 |
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【解説】
増額要素がある一方で、減額要素もあるため、夫婦が離婚をする場合の相場の範囲内である150万円に落ち着いたものと考えられます。
| 増額要素 |
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|---|---|
| 減額要素 |
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【200万円】妻の精神的損害が大きいものの、浮気・不倫を主導したのが夫であった
夫の不倫が原因で夫婦関係が破綻し、不倫相手の女性から妻へ慰謝料200万円の支払いが認められたケースです(東京地方裁判所 平成18年11月27日判決)。
【概要】
| 婚姻期間 | 12年 |
|---|---|
| 子ども | あり |
| 不倫発覚前の夫婦関係 | 普通 |
| 不倫発覚後の夫婦関係 | 破綻(不倫が原因で別居) |
| 不倫相手との交際期間 | 約1年8ヵ月 |
| 不倫相手との肉体関係 | 10回以上 |
| その他の事情 |
|
【解説】
妻の精神的な損害が大きいことをはじめ増額要素が多いものの、不倫を主導したのが夫であったという減額要素が考慮され、夫婦が離婚する場合の慰謝料相場の平均である200万円の支払いが認められたものと考えられます。
| 増額要素 |
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|---|---|
| 減額要素 |
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【300万円】浮気・不倫期間が長く、不倫相手も謝罪していない
夫の不倫が原因で夫婦関係が破綻し、不倫相手の女性から妻へ慰謝料300万円の支払いが認められたケースです(東京地方裁判所 平成19年4月5日判決)。
【概要】
| 婚姻期間 | 8年 |
|---|---|
| 子ども | あり |
| 不倫発覚前の夫婦関係 | 普通 |
| 不倫発覚後の夫婦関係 | 破綻(不倫が原因で別居) |
| 不倫相手との交際期間 | 約2年3ヵ月 |
| 不倫相手との肉体関係 | 10回以上 |
| その他の事情 |
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【解説】
増額要素が多数あり、減額要素は見当たらないことから、夫婦が離婚する場合の慰謝料相場の上限である300万円の支払いが認められたものと考えられます。
不倫相手の支払能力が高いことも、減額する必要がないと判断されるに至った1つのポイントといえます。
| 増額要素 |
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|---|
【500万円】妻が不倫相手のために作った借金の返済を夫が肩代わりしていた
妻の不倫が原因で夫婦関係が破綻し、さらに妻が不倫相手のために作った多額の借金の返済を夫が肩代わりしていたことから、夫に対し慰謝料500万円の支払いが認められたケースです(浦和地方裁判所 昭和60年1月30日判決)。
【概要】
| 婚姻期間 | 25年 |
|---|---|
| 子ども | あり |
| 不倫発覚前の夫婦関係 | 普通 |
| 不倫発覚後の夫婦関係 | 破綻(不倫が原因で離婚) |
| 不倫相手との交際期間 | 約2年 |
| 不倫相手との肉体関係 | 10回以上 |
| その他の事情 | ・妻が不倫相手のために600万円以上の借金をし、夫が返済を肩代わりしていた |
【解説】
増額要素がかなり多いことに加え、妻が不倫相手のために作った多額の借金を何の罪もない夫が肩代わりしたことが大きく影響し、夫婦が離婚する場合の慰謝料相場を大幅に上回る500万円の支払いが認められたものと考えられます。
| 増額要素 |
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|---|
浮気・不倫(不貞行為)の慰謝料を獲得できた事例
実際にアディーレにご依頼いただき、浮気・不倫の慰謝料を獲得できた事例をご紹介します。弁護士が介入することで、相手方の「支払わない」「減額してほしい」という主張を退け、納得のいく解決に至ったケースです。
【100万円】不倫相手が交渉に応じない!弁護士が適切な判断のもと訴訟を提起し、慰謝料獲得

(20代・女性)
| 結婚歴 | 1~5年 |
|---|---|
| 子ども | あり |
獲得した慰謝料
100万円
朝帰りが増えた夫の不倫を疑い、夫を問い詰めたDさん。当初、夫は否定しましたが、その後、携帯のメッセージから不倫が発覚しました。Dさんは、不倫関係を断ち切らせるべく慰謝料請求を決意し、当事務所にご依頼くださいました。
ご依頼後、弁護士は不倫相手との交渉を開始。しかし、何度も書面を送るも応答はありませんでした。そこで弁護士が訴訟を提起すると、不倫相手はようやく請求に応じ、最終的には慰謝料100万円が支払われることで裁判上の和解に至りました。
※事例の内容はご相談当時の状況や条件等により異なります。
【160万円】弁護士が低額な慰謝料を提示する相手方と粘り強く交渉し、慰謝料を獲得

(30代・女性)
| 結婚歴 | 16~20年 |
|---|---|
| 子ども | あり |
獲得した慰謝料
160万円
外泊した夫に「やましいことはない」と言われたEさん。しかし、携帯のメッセージから不倫が発覚したため、夫との離婚と不倫相手への慰謝料請求を決意し、当事務所にご依頼くださいました。
ご依頼後、弁護士は不倫相手に300万円を請求しましたが、相手方は請求を無視。弁護士が訴訟も見据えていることを伝えると、相手方は交渉に応じるも「Eさんの夫が不倫を主導した」として60万円という低額な慰謝料を提示してきました。しかし、弁護士が証拠を元に粘り強く交渉した結果、最終的に慰謝料160万円が支払われることで合意に至りました。
※事例の内容はご相談当時の状況や条件等により異なります。
【300万円】妻の職場不倫が発覚。弁護士の交渉で約1ヵ月のスピード解決!

(40代・男性)
| 結婚歴 | 6~10年 |
|---|---|
| 子ども | 不明 |
獲得した慰謝料
300万円
妻から突然、離婚を求められたBさん。疑問を抱き妻の携帯を確認すると、メッセージから同僚男性との不倫が発覚したため、不倫相手への慰謝料請求を決意し当事務所にご依頼くださいました。
弁護士は、Bさん夫婦が離婚することになったことをふまえ、慰謝料として300万円を請求。相手の資力に問題があったものの、支払方法について交渉した結果、3年の分割払いで総額300万円が支払われることで合意。交渉開始から約1ヵ月でのスピード解決となりました。
※事例の内容はご相談当時の状況や条件等により異なります。
適切な金額で慰謝料を請求するなら弁護士にご相談を
浮気・不倫(不貞行為)の慰謝料の金額はさまざまな個別の事情が考慮されて決まります。
増額に傾く事情もある一方で、減額に傾く事情もあるため、ご自身で適切な金額の慰謝料を請求するのは簡単ではありません。
適切な金額で慰謝料請求をしなければ、あなたが負った精神的苦痛に対して低額すぎる慰謝料で合意してしまうおそれもあります。
そのようなリスクを回避するためにも、浮気・不倫(不貞行為)の慰謝料請求は弁護士に相談するのがおすすめです。
弁護士であれば、状況を精査したうえで、適切な慰謝料を支払ってもらえるよう相手方と交渉できます。
アディーレなら、浮気・不倫(不貞行為)の慰謝料請求に関するご相談は何度でも無料です。
納得できる解決を目指すためにも、まずは一度ご相談ください。
監修者情報

- 資格
- 弁護士
- 所属
- 第一東京弁護士会
- 出身大学
- 法政大学法学部、学習院大学法科大学院
私が弁護士を志したきっかけは、日常生活の中で時々、法的な問題に直面することがあったことです。法律というものは難解なものであると思われている側面が強いと思います。私も勉強するまでは、ちょっと近づきがたいものだと思っていました。しかし、弁護士となったからには、依頼者の方が何に悩んでいて何を求めているのかをしっかりと共有し、少しでも分かりやすく法的な問題点をご説明し、今後どのように問題解決に向けていくことが出来るのかを一緒に考えていきたいと思っております。

