離婚用語集

さ行 | 離婚用語集

さ行の用語

再婚禁止期間 [さいこんきんしきかん]

妊娠中に、離婚や夫の死亡などにより前婚を解消・取消した女性は、その解消・取消の日から100日が経過した後でなければ、再婚することはできません(※)。この期間のことを再婚禁止期間または待婚期間といいます。

再婚禁止期間が定められている理由は、民法上父親を推定する規定が置かれているためであり(結婚してから200日後以降に生まれた子どもはその夫の子どもと推定すること、および、婚姻の解消の日から300日以内に生まれた子どもは前婚の夫の子どもと推定することとされています)、女性が前婚を解消・取消した直後に再婚し、数ヵ月後に子どもを出産した場合、その子どもが前夫の子どもとも後夫の子どもとも推定されてしまうからです。

もっとも、再婚禁止期間が定められている理由が上記のような理由ですから、父親推定の重複が生じない場合には、待婚期間なしで再婚することができます。具体的には、前婚の解消・取消の際に、妊娠していなかった場合、前夫との再婚の場合、夫が3年以上生死不明であるため離婚が認められた場合、妊娠できない年齢に達していた場合などです。

※女性の再婚禁止期間を離婚後6ヵ月から100日に短縮する改正民法が平成28年6月1日に成立しました。なお、女性が離婚後、すでに出産をした場合は、離婚後100日以内でも再婚が認められます。

財産管理権 [ざいさんかんりけん]

親権の内容のひとつであり、子どもの財産を管理し、その財産に関する契約など法律行為について子どもを代理する権利をいいます。

親権は、この財産管理権と、子どもを教育・監督・保護し、健全な社会人として育てる監護教育権からなります。親権者とは別に監護権者が指定された場合であっても、監護権者に与えられるのは監護教育権のみですから、監護権者が子どもの財産の処分を伴う行為をしたい場合(子ども手当の申請など)は、親権者の協力が必要となります。

財産分与 [ざいさんぶんよ]

財産分与とは、(1)夫婦が婚姻生活中に協力して築いた財産を、財産形成の貢献度に応じて分けるという財産の清算(清算的財産分与)のほか、(2)離婚により経済的に苦しくなる配偶者に対する扶養(扶養的財産分与)、(3)離婚についての慰謝料(慰謝料的財産分与)として、離婚の際に配偶者の一方が他方の配偶者に求めることができる財産の分与をいいます(民法768条1項)。

離婚の際、財産分与をしていない場合は、離婚後に財産分与の請求をすることも可能ですが、離婚後2年を経過すると財産分与を求めることができなくなってしまいますので注意が必要です(民法768条2項ただし書)。

離婚後には財産が逸失してしまうこともありますので、離婚する際にはきちんと財産分与についても決めておいたほうがよいでしょう。

財産分与請求権の時効 [ざいさんぶんよせいきゅうけんのじこう]

離婚した際、一方元配偶者は他方元配偶者に対して、離婚時に存在した夫婦の共有財産を分け与えるよう請求することができます。これを財産分与請求権といいます。

財産分与は通常、離婚する前に当事者の協議や調停、審判、あるいは離婚訴訟で決定されますが、離婚後に財産分与を請求することもできます。もっとも、財産分与請求権は離婚時から2年で消滅してしまうため、離婚時から2年が経過すると、調停・審判等で財産分与を請求することはできなくなります。これを財産分与請求権の時効(厳密には、時効ではなく除斥期間による権利の消滅)と呼ぶこともあります。

したがって、離婚後に財産分与を請求する場合は、離婚時から2年以内に調停・審判を申し立てることが重要となります。なお、離婚時から2年が経過した後でも、任意に財産分与をするよう求めることはできます。

裁判離婚 [さいばんりこん]

裁判離婚(判決離婚)とは、家庭裁判所等の人事訴訟手続で離婚の判決が確定することによりなされる離婚をいいます。

当事者での協議や家庭裁判所での調停にて離婚の話がまとまらず、審判による離婚もなされない場合、それでも離婚をしたいという場合には家庭裁判所に離婚についての訴えを提起することとなります。

判決にて離婚が認められるためには、裁判所に離婚原因((1)不貞行為、(2)悪意の遺棄、(3)3年以上の生死不明、(4)回復の見込みがない強度の精神病、(5)その他婚姻を継続し難い重大な事由)があると判断してもらわなければなりません。

このため、離婚訴訟においては上記の離婚原因にあたる具体的な事実を主張し、証拠により立証していかなければならないため、専門家である弁護士に依頼をすることをおすすめします。

債務名義 [さいむめいぎ]

権利の存在や範囲を示した公の文書であり、この文書に基づいて強制執行を行うことができます。債務名義にあたるものとしては、訴訟の判決や和解調書、調停調書、仮執行宣言付支払督促、公正証書などがあります。

たとえば、離婚調停の際に作成される「調停調書」や、協議離婚の際に作成されることが多い強制執行認諾条項の入った「公正証書」は債務名義となります。そのため、もし相手方が離婚の際に取り決めた慰謝料や財産分与、養育費の支払などを怠った場合には、預金や給料差押えなど強制執行の方法によって回収することができます。

差押え [さしおさえ]

強制執行を行うための準備として、裁判所が債務者に財産の処分を禁止する措置をいいます。債務者が強制執行を免れるために財産を処分したり、隠してしまうことを防ぐために裁判所へ申立を行います。

たとえば、離婚の話し合いの際に取り決めた養育費が、約束の期日をすぎてもきちんと支払われないことが続いたとしましょう。この場合、養育費の取り決め内容を公正証書にしていれば、その公正証書に基づいて相手の給料や預金などを差し押さえることができます。

ただし、債務者の財産の中で、特に日常生活に必要な財産など一部の財産については法律上、差押えが禁止されています。たとえば、給料などの債権の4分の3にあたる部分や、生活に必要不可欠な衣服や寝具などを差し押さえることはできません。詳しくは弁護士に相談してみてください。

3号分割 [さんごうぶんかつ]

「3号分割」(第3号被保険者期間についての年金分割制度)とは、離婚時年金分割制度のひとつであり、離婚当事者の一方が他方の被扶養配偶者として国民年金の第3号被保険者であった期間について、被扶養配偶者の請求だけで他方配偶者の保険料納付実績を2分の1の割合で年金分割できる制度をいいます。合意分割(離婚分割)と異なり、当事者の合意や裁判は必要ありません。

この3号分割は、平成20年5月1日以後に離婚等をした場合に、被扶養配偶者からの日本年金機構に対する年金分割の請求により、平成20年4月1日以降の第3号被保険者期間に限り、分割割合を2分の1として年金分割を行うものです。

3年以上の生死不明 [さんねんいじょうのせいしふめい]

離婚訴訟においては、民法が定める5つの離婚原因のうちいずれかがある場合にのみ、離婚が認められます。

この離婚原因のひとつが、3年以上の生死不明です。単なる行方不明ではなく、生存の証明も死亡の証明もできない場合をいいます。もっとも、死亡している可能性が高いことが必要ではなく、神経衰弱の妻が着の身着のままお金も持たずに無断で家を出て行って3年以上消息が分からない場合を生死不明とした裁判例もあります。

なお、離婚が認められる似たような場合として、失踪宣告があります。

実質的共有財産 [じっしつてききょうゆうざいさん]

名義上は一方配偶者に属するが、夫婦が協力して得た財産をいいます。たとえば、婚姻期間中に夫婦の一方の名義で取得した土地がこれにあたります。

財産分与の対象となる財産は、夫婦の共有財産であり、民法上は、「婚姻中自己の名で得られた財産は夫婦の共有財産ではない」と規定されています。しかし、財産分与の第一次的考え方は、夫婦が協力して得た財産はその寄与度に応じて清算するというものですから、実質的共有財産も財産分与の対象となります。また、実務上は、婚姻期間中に取得した財産は夫婦の共有財産と推定されるため、固有財産であると主張する者はそのことがわかる資料を提出することになります。

失踪宣告 [しっそうせんこく]

7年間の生死不明、または戦地や船舶の沈没など死亡の原因となる災難に遭遇した後1年間生死不明である場合に、失踪から7年後、または災難が去ったときに、失踪者が死亡したとみなす制度です。失踪宣告は、配偶者や親権者や法定相続人等の利害関係人の請求により、家庭裁判所によってなされます。失踪宣告がされた場合、相続が開始したり、死亡により婚姻が解消したりすることになります。

ただし、後日、失踪者の生存が確認された場合、または宣告によって死亡とみなされた時と異なる時に死亡したことが判明し、失踪者本人または利害関係人の請求により家庭裁判所が失踪宣告を取り消した場合は、原則として、失踪宣告前の財産関係・身分関係等の法律関係が復活します。たとえば、失踪宣告後に失踪者の配偶者が再婚し、後に失踪者の生存が確認されると重婚状態が生じると解釈されています。

もっとも、これでは失踪者が生きているとは知らずに法律行為をした者の利益があまりに害されてしまうので、失踪宣告後、その取り消し前に、当事者双方が失踪者が生存していることを知らずにした行為には影響をおよぼさないとされています。したがって、たとえば、失踪宣告により失踪者の財産を相続した場合、失踪宣告の取り消しに関わらず、失踪者が生存していることを知らなかった相続人は、失踪者の財産を取得することができます。

児童虐待 [じどうぎゃくたい]

厚生労働省によると、児童虐待には、身体的虐待、性的虐待、ネグレクト(育児放棄、監護放棄)および心理的虐待があります。身体的虐待とは、外傷の残る暴行あるいは生命の危険のある暴行や、外傷として打撲傷、あざ、骨折、頭部外傷、刺傷、やけどなどをいいます。この中には、食事を与えない、冬に戸外に締め出す、一室に拘禁するなどが含まれます。

性的虐待には、児童に猥褻行為をすることだけでなく、自らの性器や性交を見せたり、卑猥な言葉をかけたり、入浴中の娘を覗いたり、トイレのドアを開けたりすることも含まれます。

ネグレクトとは、遺棄、衣食住や清潔さについての健康状態を損なう放置をいいます。たとえば、食事を与えない、極端に不潔な状態に置く、怠慢ないし拒否による病気の発生、病気になっても医者を受診しない、保育園・幼稚園・学校へ行かせないなどがこれに当たります。

心理的虐待とは、無視、拒否(子どもを心理的に拒否し、その価値を否定すること)、孤立させる(家族の内外で子どもと他者の関係を断ち切ること)、恐怖を与える、腐敗させる(反社会的行為の強要などで子どもを腐敗させること)、言葉の暴力(子どもの自尊心を傷つける言葉の暴力)、過度の圧迫(子どもに過度の発達を押しつけること)をいいます。

児童扶養手当 [じどうふようてあて]

一人親家庭などの子どものために、地方自治体から支給される手当のことをいいます。支給対象は、父または母と生計を同じくしていない子どもであって、自治体によって異なりますが、主に、以下のいずれかの状態にある児童を監護している父または母または養育者です。

  • 父母が婚姻を解消
  • 父または母が死亡
  • 父または母が生死不明
  • 引き続き1年以上父または母に遺棄されている状態
  • 引き続き1年以上父または母が拘禁されている状態
  • 婚姻によらないで生まれた場合

以前は、婚外子が父親に認知された場合は児童扶養手当の支給対象から外されていましたが、現在では、父親に認知されていても上記基準を満たす場合は、児童扶養手当の支給対象となりました。

もっとも、上記条件を満たす場合でも、子どもが父または母の配偶者(再婚相手・内縁相手)に養育されている場合や受給者等の所得が一定以上の場合は支給されません。また、離婚した元配偶者から養育費の支給を受けている場合は、その養育費は受給者の所得として加算され、児童扶養手当が減額されることがあります。

重婚的内縁関係 [じゅうこんてきないえんかんけい]

男女が婚姻届を出さずに、婚姻の意思をもって社会的に夫婦と同様の共同生活をしている関係を「内縁関係」といいますが、この内縁関係にある男女の一方または双方に法律上の配偶者がある場合を「重婚的内縁関係」といいます。

日本では、法律上、重婚が認められていません。そのため、この重婚的内縁関係については「公序良俗に反する」ことを理由に、法的保護が認められない傾向にありました。

しかし、現在では、重婚的内縁関係であっても、法律上の配偶者との婚姻関係が破綻しており、夫婦としての実体を失い、内縁関係のほうに夫婦生活の実体があり、事実上婚姻関係と同視できる場合には、通常の内縁関係と同じくさまざまな法的な権利や保護が認められるようになっています。

熟年離婚 [じゅくねんりこん]

熟年離婚においてもっとも問題となる事項は、年金分割財産分与です。専業主婦の妻は、国民年金(老齢基礎年金)しか受け取ることができません。しかし、年金分割の制度を利用すると、原則として、夫が受け取っている厚生年金・共済年金(報酬比例部分)の半分についても受け取ることができます。

また、財産分与の対象となるのは、原則として、婚姻期間中に取得した財産です。したがって、熟年離婚の場合は、長年の婚姻期間中に形成された多額の財産(不動産、退職金、保険、株式、預貯金等)が財産分与の対象となると考えられます。

準正 [じゅんせい]

婚姻関係にない父母から生まれた子ども、すなわち非嫡出子が、嫡出子としての身分を取得することをいいます。嫡出子とは、法律上の婚姻関係にある男女の間に生まれた子どものことをいいます。

準正には、父が認知した後にその父母が婚姻することによって嫡出子の身分を取得する婚姻準正と、婚姻中に父母が認知することによって、嫡出子の身分を取得する認知準正とがあります。非嫡出子は、嫡出子の2分の1の相続分しかありませんが、準正によって嫡出子と同等の相続を受けられることになります。

書証 [しょしょう]

日本の民事訴訟手続において、争いのある事実を立証するための証拠調べの一類型で、裁判所が文書を閲読してそこに記載された意味内容を収得することをいいます。また、実務では、文書そのもののことを書証と呼んでいます。

文書の他、図面、写真、録音テープ、ビデオテープのように、文書でないものも、準文書として書証の手続の対象となります。契約書や借用書などは書証の典型といえるでしょう。

親権 [しんけん]

親権とは、(1)親が子どもを監督保護し、教育することで一人前のおとなに育てる権利義務(身上監護権)と、(2)子どもの財産を管理する権利義務(財産管理権)をいいます。

親権は、父母が婚姻中には共同して行使することになっていますが、離婚した後は父母のいずれかひとりが親権者となります。このため、協議離婚する場合には、話し合いで離婚後の親権者を定めておかなければ離婚届は受理されませんし、また、裁判上の離婚の場合には、裁判所がこの利益の観点から父母の一方を親権者に定めることとなります。

親権者 [しんけんしゃ]

未成年の子どもに対し親権を行う者をいいます。親権とは、成年に達しない子どもを監護・教育し、その財産を管理するため、その父母に与えられた身分上および財産上の権利・義務の総称です。

婚姻期間中は、父母とも親権者ですが、離婚する際は、父母のどちらか一方が親権者となります。話し合いで離婚する場合は、親権者についても話し合いで決める必要がありますが、裁判離婚の場合は、裁判所が父母の一方を親権者と定めます。

親権者の変更 [しんけんしゃのへんこう]

離婚時などに父母の一方が親権者と定められた後にこれを他方に変更することです。父母の話し合いで勝手に変更することは許されておらず、子どもの利益のために必要があると認められる場合のみ認められます。

仮に「親権者を変更しない」と約束したとしても、子どもの利益のために親権者の変更が必要な場合には、変更が認められるため約束は無効となります。

親権者変更調停 [しんけんしゃへんこうちょうてい]

一度決めた親権者を変更する場合、当事者間の話し合いのみで変更することは許されていません。したがって、親権者を変更したい場合は、調停か審判を申し立てる必要があります。このようにして申し立てられた調停を親権者変更調停といいます。

調停が成立しない場合には、審判となります。親権者変更の可否は、子どもの利益のために変更の必要があるかどうか、という観点で判断されます。ただし、子どもが15歳以上のときは、子どもの陳述を聞かなければならない、とされており、子どもの希望が重要な判断材料となります。

親権喪失の審判の申立 [しんけんそうしつのしんぱんのもうしたて]

「父または母による虐待又は悪意の遺棄があるときその他、父または母による親権の行使が著しく困難または不適当であることにより子の利益を著しく害する」ときに、子ども、その親族や検察官等の請求によって親権喪失の審判を申し立てることにより、家庭裁判所が親権の喪失の審判を行うことができます。

親権停止の審判の申立 [しんけんていしのしんぱんのもうしたて]

親権停止制度は、家庭裁判所が2年以下の期間を定めて親権を停止する審判をすることができるというものです。停止の要件も「父又は母による親権の行使が困難又は不適当であることにより子の利益を害する」と、親権喪失よりも緩和されています。

親権喪失の審判よりも親権停止の審判の方が要件が緩和されていることから、今後は、親権停止の審判の申立をすることにより、より多くの子どもを親の虐待から救うことが期待されます。

人事訴訟 [じんじそしょう]

人の基本的身分関係の確定や形成を目的とする民事訴訟のことです。人事訴訟手続法に基づく、婚姻・養子縁組・親子関係などに関する訴訟がこれに該当します。したがって、裁判離婚する際に提起することとなる離婚訴訟も人事訴訟に含まれます。

人証 [じんしょう]

訴訟には、大きくわけて2種類の証拠があり(人証、物証)、人証とは、証拠調べの対象が人である場合をいいます。具体的には、証人、当事者本人、鑑定人をさします。なお、人証に対して、取り調べ対象が文書や検証物などである場合は「物証」といいます。

人証は、記憶が薄れたり、利害関係が絡んでいたりする傾向があることから、一般的に書証に比べて証拠としての価値は高くありません。しかし、事件全体のストーリーを伝えるためには、重要な役割を果たします。

身上監護権 [しんじょうかんごけん]

「身上監護権」は財産管理権とともに親権に含まれるもので、主として、未成年の子どもの身の回りの世話をしたり、身体的な成育を図る監護、子供の精神的な向上を図る教育・しつけをしたりする権利のことです。したがって、子どもの監護者となった場合は、子どもの生活全般を世話し、しつけと教育の責任を負うことになります。

身上監護権は親権に含まれるものですので、通常は親権者が身上監護権も有することになりますが、離婚の際には、身上監護権を「監護権」として親権から分離し、親権者と監護者を分けることも可能です。したがって、仮に親権者にならなくても、家庭裁判所から監護者の指定を受けることにより、子どもを引き取り育てることが可能なのです。

人身保護請求 [じんしんほごせいきゅう]

ある者の身体の自由が侵害されている場合に、その侵害を排除することを求める請求をいいます。たとえば、別居中の配偶者もしくは離婚した元の配偶者が勝手に子どもを連れて行ってしまったような場合に、この請求がなされることがあります。手続は迅速で、審問は請求日から1週間以内に開かれ、判決は審問の終結から5日以内に言い渡されます。

このような請求に関して、判例は、両親ともに共同親権者である場合(離婚前)は、「拘束者による幼児の監護・拘束が権限なしにされていることが顕著であるということができるためには、拘束者が右幼児を監護することが子の幸福に反することが明白であること」(最判平成5年10月19日民集47巻8号5099頁)を要するとしています。したがって、離婚前に配偶者が子どもを連れて行ってしまっても、その配偶者が虐待などをしていない限り、人身保護請求によって子どもを取り戻すのは難しいでしょう。

一方で、「子の監護権を有する者が監護権を有しない者に対し、人身保護法に基づき幼児の引渡しを請求する場合には、幼児を請求者の監護の下に置くことが拘束者の監護の下に置くことに比べて子の幸福の観点から著しく不当なものでない限り、拘束の違法性が顕著であるというべきである(最判平成6年11月8日民集48巻7号1337頁)」としていますので、親権監護権がない者が子供を連れて行った場合には、この請求により子どもを取り戻すことができる可能性が高いといえるでしょう。

審判確定証明書 [しんぱんかくていしょうめいしょ]

調停に代わる審判(離婚の審判等)が効力を失わずに確定したことを証明する書類です。審判の効力は、告知を受けた日から2週間以内に当事者または利害関係人が有効に異議を申し立てれば失われてしまいます。そのため、審判が確定したか否かは重要です。

審判が確定したからといって家庭裁判所から自動的に審判確定証明書を送ってもらえるわけではありませんので、審判を出した家庭裁判所に審判確定証明書の発行を申請する必要があります。審判手続で離婚した場合、この審判確定証明書およびその他の必要書類を添えて市区町村役場に離婚届を提出する必要があります。

審判書謄本 [しんぱんしょとうほん]

審判の内容を記載した謄本のことです。審判の際には原則として審判書が作成されます。そして、審判書正本または審判書謄本を送達することによって、審判の告知(審判結果の通知)がなされることが多くあります。

審判手続で離婚した場合、この審判所謄本およびその他の必要書類を添えて市区町村役場に離婚届を提出する必要があります。

審判前の保全処分 [しんぱんまえのほぜんしょぶん]

審判申立から終局審判が効力を発生するまでの前に 、事件関係者の財産が散逸してしまわないように、仮差押えや仮処分等の必要な処分を裁判所に命じてもらう制度があります。仮差押えは、財産分与婚姻費用養育費の支払等金銭の支払いを求める審判の申立をしている場合、これらの権利の強制執行を保全するために行う手続です。

たとえば不動産の仮押えが命じられると、その旨の登記ないし強制管理がなされます。また、債権の仮差押えが命じられると、第三債務者(預金債権を仮差押えした場合、銀行が第三債務者にあたる)は、債務者(審判の相手方)への弁済が禁止されます。

仮処分は、係争物に関する仮処分と仮の地位を定める仮処分とに区別できます。
係争物に関する仮処分は、たとえば財産分与の審判の対象となっている不動産が売却されることを防ぎたい場合等に行う手続をさし、処分禁止の仮処分や占有移転禁止の仮処分等があります。

たとえば不動産の処分禁止の仮処分が命じられると、その旨の登記がなされます。仮の地位を定める仮処分は、婚姻費用や養育費の仮払い、子どもの引き渡し等を受けるために行われる手続です。たとえば婚姻費用の仮払が命じられますと、仮処分命令を債務名義とみなして、審判が出る前の段階で暫定的に婚姻費用の支払いが命じられます。

このように便利に見える審判前の保全ですが、保全が認められるためには、本案審判(婚姻費用、養育費の審判等の本体となる審判)が認められる理由と財産の保全の必要性があります。また、審判前に保全の申立をした場合、保全の種類によっては申立人が担保を立てるよう命じられる場合があります。

審判離婚 [しんぱんりこん]

審判によって離婚することを審判離婚といいます。

裁判所における離婚手続の場合、まずは離婚の調停を申し立てる必要があります。この調停で離婚が成立しなかった場合、審判や訴訟に移行する方法があります。

審判においては、家事審判官(裁判官)が家事調停委員の意見を聴き、さまざまな事情を考慮して、離婚を認容するか否か審判をします。

ただし、審判離婚の場合、審判の告知を受けた日から2週間以内に当事者が有効に異議を申し立てれば、審判の効力は失われてしまいます。このため、調停が成立しなかったとしても審判に移行することはまれです。

もっとも、一方当事者の頑固な意思により、主要な点では合意しているがわずかな意見の相違によって調停が成立しない場合等においては、改めて訴訟を提起するよりも、調停を活かして審判をした方が有益な場合などには審判離婚が行われることとなります。

ストーカー行為 [すとーかーこうい]

恋愛感情や好意感情を満たすため、またはこのような感情が満たされなかったことによる怨恨の感情を満たすために、相手方やその家族などに対して、つきまとい・待ち伏せ・押しかけ・面会や交際の要求・暴言・無言電話・名誉棄損などを繰り返し行うことをいいます。

このようなストーカー行為は、ストーカー規制法によって禁止されており、ストーカーに対して、警察署長や公安委員会等から「ストーカー行為をやめなさい」と警告・禁止命令を発してもらうことができます。また、それでもやめないときには、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されます。よって、配偶者・元配偶者からこのようなストーカー行為を受けている場合は、最寄りの警察にご相談ください。

なお、暴力・脅迫により、生命身体に重大な危害を受けるおそれが大きい場合は、DV法に基づき、裁判所から強力な接近禁止命令や退去命令を迅速に出してもらうことができます。

性格の不一致 [せいかくのふいっち]

性格の不一致は、もっとも多く主張される離婚原因です。協議離婚調停離婚の場合は、当事者の合意により離婚が成立しますので、性格の不一致を主張して離婚を求めることができます。

しかし、離婚訴訟においては、性格の不一致だけで離婚が認められることはほとんでありません。そもそも、夫婦はもともと他人なのですから多少の性格の不一致があることは当然であり、それを解消し克服するよう努力する義務があるからです。

もっとも、性格の不一致が原因で、婚姻関係が回復不能なまでに破綻している場合は、離婚訴訟においても離婚が認められることがあります。この場合、離婚訴訟では、性格の不一致に起因した別居、喧嘩、無視等の具体的事実を主張できるよう準備しておく必要があります。

性交拒否 [せいこうきょひ]

性交拒否は、一般的に、性交渉を拒むことをいいます。継続的な性交拒否は「婚姻を継続し難い重大な事由」として離婚原因に該当することがあります。

ただし、性交渉をしないという当事者の合意があるなど、特段の事情がある場合は、離婚原因に該当しません。夫がポルノ雑誌に異常に興味を持ち、妻との性交渉を拒んだ事案において、離婚が認められた判例があります。

清算的財産分与 [せいさんてきざいさんぶんよ]

清算的財産分与とは、夫婦が婚姻期間中に協力して築き上げた財産を、離婚をきかっけに清算し、夫婦それぞれに分配することをいいます。

夫婦が婚姻期間中に築き上げた財産であれば、財産の所有名義人や共有持分の割合は問われません。そのため、たとえ夫名義の不動産であっても、この不動産が、夫婦が婚姻期間中に築き上げた財産に当たれば清算的財産分与の対象となります。

しかしながら、夫婦が婚姻前から有している財産や、たとえ婚姻期間中に得た財産であって、夫婦が協力して築き上げたとはいえない場合、たとえば相続により取得した財産等は、清算的財産分与の対象とはなりません。

性的不能 [せいてきふのう]

勃起不全など本人の意思に関わらず性交渉ができない状態をいいます。性的不能は「婚姻を継続し難い重大な事由」として離婚原因に該当する場合があります。

ただし、当事者の合意があるなど、特段の事情がある場合は、離婚原因に該当しません。結婚する際に、妻に対し性的不能であることを知らせず、同居して3年半性交渉がなかった事案において、離婚が認められた判例があります。

セックスレス [せっくすれす]

一般的に、特別の事情がないのに月に1回以上の性交渉が無い状態をセックスレスといいます。

セックスレスになった原因によっては、セックスレスであるという事実が離婚原因に該当する場合があります。たとえば、一方配偶者が性交渉を求めたにもかかわらず他方配偶者が性交渉を継続的に拒む場合、離婚原因に該当する可能性があります。当事者の合意のもとセックスレスになっている場合は、セックスレスをもって離婚原因とすることはできないでしょう。

双方無責 [そうほうむせき]

離婚に至った原因について、夫婦双方に責任がないことをいいます。夫婦の一方が離婚に至った原因を作った場合には、作った側に対してもう一方が慰謝料の請求をすることができますが、双方無責の場合には、互いに離婚に至った原因について責任がないため、どちらからも慰謝料の請求はできないことになります。

即時抗告 [そくじこうこく]

即時抗告とは、家庭裁判所がした審判の内容に不服がある場合に、高等裁判所に対して不服を申し立て、審判の内容を変更・見直してもらう行為をいいます。全ての審判について即時抗告ができるわけではなく、法律等で特別に認められている場合にのみ即時抗告をすることができます。

具体的には、親権者の指定・変更、子どもの監護についての処分(監護権者の指定、養育費、面会交流、子どもの引き渡し)、財産分与年金分割等の各審判について即時抗告をすることができます。

なお、即時抗告をしても、必ずしも審判内容を変更してもらえるわけではなく、不服を述べるのももっともだといえる理由がなければ変更してもらえません。
即時抗告ができる期間は、審判の告知を受けた日から2週間です。その期間を過ぎてしまったら、原則として審判の内容が確定し、審判の効力が生じます。

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