第1回「【最新】離婚原因ランキング!男女別の理由と割合をデータで解説」
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どんなに仲睦まじい夫婦でも、一度や二度は「離婚」という言葉が頭に浮かんだことがあるはず。実際に離婚するに至った夫婦も、その原因はさまざまです。
「気になる!隣の離婚事情」第1回では、そんな「離婚原因」に焦点を当て、最新の司法統計に基づき、その実態を覗いていきます。
この記事を読んでわかること
【最新】離婚原因ランキング!離婚原因の第1位は男女ともに「性格の不一致」
最新の司法統計によると、離婚原因の第1位は男女ともに「性格が合わない(性格の不一致)」です。次いで、妻側は「生活費を渡さない」「精神的に虐待する」、夫側は「精神的に虐待する」「異性関係」が多くなっています。
| 男性(離婚調停申立件数に対する割合) | 女性(離婚調停申立件数に対する割合) | |
|---|---|---|
| 1位 | 性格が合わない(59.9%) | 性格が合わない(38.3%) |
| 2位 | 精神的に虐待する(21.8%) | 生活費を渡さない(28.9%) |
| 3位 | 異性関係(11.8%) | 精神的に虐待する(26.2%) |
| 4位 | 浪費する(11.4%) | 暴力を振るう(17.8%) |
| 5位 | 家族・親族と折り合いが悪い(11.0%) | 異性関係(13.3%) |
| 6位 | 性的不調和(10.5%) | 浪費する(8.5%) |
| 7位 | 暴力を振るう(9.3%) | 性的不調和(6.6%) |
| 8位 | 同居に応じない(8.8%) | 家庭を捨てて省みない(5.9%) |
| 9位 | 生活費を渡さない(5.7%) | 酒を飲み過ぎる(5.7%) |
| 10位 | 家庭を捨てて省みない(4.6%) | 家族・親族と折り合いが悪い(5.4%) |
※『令和6年 司法統計年報(家事編) 第19表 婚姻関係事件数―申立ての動機別申立人別』より(申立ての動機は複数選択可)
2024年の司法統計によると、離婚調停を申し立てた男性の59.9%、女性の38.3%が「性格の不一致」をその理由の1つに挙げています。
実は、ほかの異性と関係をもったり、お金を浪費したり、相手に暴力を振るったりしたことが原因で離婚するケースでも、社会的な体裁を気にして「性格の不一致」を理由にすることが多いのです。また、決定的な理由がない場合も「性格の不一致」が理由とされます。
このように、離婚する夫婦にとって「性格の不一致」はとても便利な言葉なのです。そのため、「性格の不一致」だけが原因で離婚に至るケースは、見た目の数字よりも少ないと思われます。
単に「性格が合わない」だけでは離婚できない場合も!?
離婚する夫婦の多くが理由とする「性格の不一致」。夫婦の双方が話合いで納得して離婚する(協議離婚)のであれば、理由は「性格の不一致」でも問題ありません。しかし、相手が離婚に反対し、裁判になった場合は注意が必要です。
実は、離婚裁判では、単に「性格が合わない」というだけでは離婚が認められません。「性格の不一致」を理由に裁判で離婚するには、「夫婦としての関係が完全に壊れており、元に戻る見込みがない状態」であることを証明する必要があります。
たとえば、「長期間別居に至っている」「家庭内別居状態で、生活費の分担や会話が一切ない」などの状況であれば、離婚が認められる可能性があります。
「性格の不一致」はとても便利な言葉である反面、相手が離婚に反対し、裁判になった場合には、離婚が認められにくいことをよく覚えておいてください。
【最新傾向】モラハラやセックスレス…近年増加している離婚原因
昔から「性格の不一致」が1位であることは変わりませんが、近年は離婚原因の傾向に少しずつ変化が見られます。男女ともに「異性関係」や「家族との関係」を原因とする離婚の割合は減少し、「精神的虐待」や「性的不満」を理由とする離婚が増加傾向にあるのです。
- 男性

- 女性

※上記グラフは、『司法統計年報(家事編) 申立ての動機別申立人別』に関する1975年~2021年データ(その他・不詳は除く)に基づき、当事務所が独自に作成したものです。
精神的虐待(モラハラ・DV)による離婚の増加
男女ともに、「精神的虐待」を理由とする離婚が増加傾向にあります。これは、身体的な暴力(DV)だけでなく、言葉や態度で相手を精神的に追い詰める「モラルハラスメント(モラハラ)」という言葉が広く認知され、声を上げる人が増えたためと考えられます。
また、女性の2位に入っている「生活費を渡さない(経済的DV)」も、モラハラと併発しやすい深刻な問題です。
- モラハラ・精神的DVの例: 無視する、人格を否定する暴言、大声で怒鳴る
- 経済的DVの例: 生活費を極端に制限する、家計を把握させない
モラハラを理由に離婚を望む場合には、モラハラの実態を録音したり、モラハラを含むメールなどをスクリーンショットしたりするなど、証拠を残しておくとよいでしょう。客観的な証拠があることで離婚が認められやすくなります。
性的不満(セックスレスや性的嗜好の不一致など)による離婚の増加
割合としてはまだ少ないものの、「性的不満」を原因とする離婚も無視できません。
セックスレスが離婚の原因となることは広く知られつつありますが、それ以外にも「性的嗜好の不一致」(過去の判例では「性行為の際に必ず靴を履くことを強要された」という理由)で離婚が認められたケースもあります。
日常生活と同じく、性生活においても「相手を思いやること」が夫婦円満の秘訣だといえるでしょう。
自分が「離婚したい」のに相手が反対しているときの対処法
自分が「離婚したい」と決意しても、相手が同意してくれない場合には、あなたが離婚したいと思う理由を相手に話すことが大切です。あなたの気持ちや決意を話すことで相手も真剣に離婚を受け入れてくれる可能性があります。
それでも相手が離婚に応じてくれない場合には、次の方法を試してみましょう。
相手が離婚に応じてくれないからといって、相手を感情的に責めたりすることは、かえって話合いをこじらせてしまう原因となります。
離婚の原因に関するよくある質問(FAQ)
最後に、離婚の原因に関するよくある質問をまとめています。
「性格の不一致」で離婚する場合、慰謝料は請求できますか?
原則として、「性格が合わない」という理由だけでは慰謝料は請求できません。慰謝料は、不倫(不貞行為)やDV、モラハラなどがあった場合に発生します。
スピード離婚に至る主な原因は何ですか?
スピード離婚に至る理由でもっとも多いのは「性格の不一致(価値観の違い)」です。結婚して一緒に暮らし始めてから、金銭感覚や生活スタイルの決定的な違いに気づき、早々に見切りをつけるケースが多く見られます。
監修者情報
- 資格
- 弁護士
- 所属
- 東京弁護士会
- 出身大学
- 慶應義塾大学法学部
どのようなことに関しても,最初の一歩を踏み出すには,すこし勇気が要ります。それが法律問題であれば,なおさらです。また,法律事務所や弁護士というと,何となく近寄りがたいと感じる方も少なくないと思います。私も,弁護士になる前はそうでした。しかし,法律事務所とかかわりをもつこと,弁護士に相談することに対して,身構える必要はまったくありません。緊張や遠慮もなさらないでくださいね。「こんなことを聞いたら恥ずかしいんじゃないか」などと心配することもありません。等身大のご自分のままで大丈夫です。私も気取らずに,皆さまの問題の解決に向けて,精一杯取り組みます。

